05 February, 2008

労働者派遣について

派遣社員というのは、正規雇用を基本と見れば確かに保険やその他の特典が無い上に定期的な労働ではないといった面で短期パートなどよりも厳しい境遇のように思われます。ただ、生活のために副業が必要になる芸術家などの卵の方にはありがたい制度なのではないでしょうか?フリーランスの芸術家や執筆者の中には、主職だけでは厳しい月もあるのではないかと思われます。そういった場合、月に何日かは一定の収入を得る機会を設けることで、不安定な収入を補えます。日雇いはそういったときに重宝しそうです。学生の方でも、試験前やレポートの期限前などは時間を取れるように、パートではなくて日雇いといった形での仕事を望む方もいると思います。学生の場合、各種の職場を知ることは就職時に有利になるのではないでしょうか?アメリカでは、短大でNASAが理系専攻の学生を率先して雇っていました。病気などで失業された方の社会復帰にも派遣社員といった形式は便利だと思います。定期的な出勤が困難な方にも有利かもしれません。「ひきこもり」やニートといった人たちにも、社会復帰のチャンスを与えることになります。日雇いなら、パートタイムよりも連続して出勤しなくてよい分だけ責任が軽いわけですし。

職業安定所がありますが、そういった場所が派遣労働を斡旋するのはどうなのでしょうか?政府が認めている就職斡旋の場ですし、不正があったときにも公的機関の介入が早くなりそうですが。

派遣社員の原型は、トーマス・ムーアの書いた「ユートピア」の労働体系に似ていますね。彼の場合、専門職は無いという前提みたいで、国の何処に移動しようと国民は一定の労働をその地区で行わなければならない、といった感じです。理想としては、週割り、月割りで、その週・月のどの日が出勤可能だとか提示して、希望出勤日数などを労働者が派遣者に説明できるような制度だと労働者派遣もうまくいくと思います。実際は、業者・企業の利権のために労働者の便宜が踏み躙られているみたいですが。

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